Ethereum入門#2
Ethereum続き。 Bitcoinとは技術的に大きく違うことがよくわかるし、こっちのほうが応用性が高い点は魅力的。
通貨単位
Ethereumの通貨単位Etherは、取引単位であると同時に、アプリケーションを実行するための燃料の役割を果たす。トランザクションに含まれる処理の重さに応じたGas代金が自動で設定される。 * 1 ether = 1,000 finney * 1 ether = 1,000,000 szabo * 1 ether = 1,000,000,000,000,000,000 wei (これらの単位は、仮想通貨の有名人になっているらしい。BitcoinにおけるSatoshiのオマージュか)
アカウント
アカウントはユーザーを表すアカウント「Externally Owned Account（EOA）」と、トランザクションに基づいて生成される自動エージェントである「Contract」の二種類が存在する。 アカウントは4つのフィールドを含む。
- nonce：そのアカウントが送信した累積トランザクション数
- ether balance：そのアカウントが所有するether量
- contract code：コントラクト・コード（EOAの場合は空）
- storage：そのアカウントが保持する任意のデータ (ContractがEtherを保有する理由が気になる)
トランザクション
EOAからトランザクションを送信し、各アカウントの状態が変化する。トランザクションには主に以下の情報が含まれる。 * ether送金額 * 相手先アドレス * 送信アカウント署名 * 任意データ * STARTGAS値 * GASPRICE値 最初の3つはBitcoinと同じもので、任意データは、Contractとのトランザクションを実行する場合、そのコントラクトに渡すデータを格納する。 STARTGAS値と、GASPRICE値は、トランザクション手数料として支払うetherの量を規定する情報になる。 STARTGASは、トランザクションで支払う最大のGas量になり、Gas：EtherのレートがGASPRICE値になる。 1計算ごとに1Gas（以上）を消費し、ループなどの処理に対してペナルティを貸すようになっている。また、データを保持する量が増える場合も1byte5Gasの手数料がかかる。
トランザクションの処理量がGas値を上回ってしまうと、エラーが返され、処理はロールバックされる。
メッセージ
メッセージは、Contractによって生成される物で、外部で動作しないトランザクションと捉えらえる。メッセージは以下から構成される。
- メッセージの送信者 (implicit)
- メッセージの受信者
- メッセージと一緒に送信されるetherの量
- オプショナルデータフィールド
- STARTGAS 値
コントラクトコード
Contract コードは低級スタックベースバイトコードで描かれており、EVM（Ethereum Virtual Machine）コードと呼ばれている。 このコードはスタックと、無限のメモリがあることから、チューリング完全となる。
ブロックチェーン
Ethereumのブロックチェーンは、トランザクションだけでなく、Ethereumに存在する全アカウントの最新状態も記録される。
