仮想通貨ネットワークのレイヤー構造

BitcoinやEthereumはトランザクション速度やネットワーク帯域、の面で大きな問題を抱えている。 これは、当初の想定よりも大幅にユーザーが増えたために仕方ないと言えるが、この問題を解決するために、本ブロックチェーン上(レイヤー1=L1ネットワーク)ではなく、その一つ上のレイヤー(レイヤー2=L2ネットワーク)でトランザクションを行うことで、速度とコストを大幅に改善するアプローチがとられている。 このL2ネットワーク上での取引はブロックチェーン上に乗らない取引という意味で、オフチェーン(Off-chain)トランザクション

Lightning network: BitcoinのL2ネットワーク

Lightning networkは、個人間で取引を行う際にまず支払いチャネルを開き、チャネルにBitcoinをオンチェーンでプールするその後Lightning network上でオフチェーンの取引を任意の回数行う。 最後に、取引をクローズする際に、その取引の総和をBitcoinブロックチェーンに戻す。 この際に、オンチェーンに反映されていないトランザクションが正常に(残高不足にならないように)Lightning network内でタイムスタンプ順に管理されている。 これは有望な技術である一方で、ブロックチェーン上にない情報を扱うことからセキュリティの理論的な裏付けは進んでいない。(実際にDDOS攻撃された例も存在する)

ライトニングネットワーク - Wikipedia

Plasma: EthereumのL2ネットワーク

Plasma chainも同様に、Ethereumに対するオフチェーンネットワークとして働く。 (こちらはEthereum2.0でPoSが導入されるとあまり必要なくなる可能性はあるが。。) 参照元でも、現在技術的に枯れていないため、実装難易度が高いことが欠点として言及されている。 また、Plasmaネットワークでは送金以外のスマートコントラクトを実行することが出来ない点が制約として挙げられる。

Plasma chains | ethereum.org

Rollup: Ethereum L2ネットワーク改良版

上記Plasmaの問題を解決するために新たに提案されたL2ネットワーク。 このネットワーク上では、スマートコントラクトを実行し、また新たな仮想通貨を発行することすら可能となる。