分散 vs 中央集権

最近、Coinpostに以下の記事が投稿された。

coinpost.jp

この記事では、Arken Financeが複数のDEXを横断した取引を可能にするアグリゲーターであると解説している。 Arken Financeの理念には共感できる一方で、今後どういった形で数多く存在するDEXが統合または共存していくかという所が気になった。

これまで、仮想通貨やDEXは、国家が主導となって管理してきた通貨の世界を分散管理しようという理念で発展してきたと思っている(諸説あり)。 主権者や一部の人間が恣意的に運用することのないように、ユーザー全体で不正のないことを証明しつつ取引していきましょうというような。 このおかげで、いろんな国が仮想通貨を規制しようとしても、実際にはユーザーは(インターネットさえあれば)利用し続けることが可能だ。

ただ、仮にArken FinanceがDEX取引を行う際のデファクトスタンダードになった場合は、それが中央集権的な位置づけにならないだろうか。 Arken Financeが認可するDEXのみが利用者から認知され、そこに記載されないマーケットは消えていく未来が考えられる。 記事ではArken Finance上のガバナンストークンを独自で発行するという説明もあり、これが与える影響も気になるところ。

ユーザーにとっては、いちいちレートごとに使うDEXを使い分けるよりも楽なのは間違いないが、DEXアグリゲーターが国の代わりに通貨の世界を管理する未来もありそうだ。